認知行動療法は過度な思い込みを修正して合理的な視野を育てる治療法です。
人は考えが変わると行動が変わります。逆に行動が変わると考えが変わります。
認知行動療法はその仕組みを利用して自分を変えることが出来るのです。
では、認知行動療法は脇見恐怖症にどのように利用することが出来るのでしょうか。
今回の記事では認知行動療法はどのような治療法なのか、脇見恐怖症の例と共に説明していきます。
認知行動療法ってどんな治療法?
人は自分自身に何かが起きると、それを受けて感情や思考が生まれます。
起きた出来事は同じでも、人それぞれに生まれる感情や思考は異なります。
つまり、人は個人個人で思考回路に癖を持っているのです。
例えば、友達に褒められたとします。その時に嬉しくなりその人に何かお返しがしたいと思う人がいれば、私なんてと下卑して純粋に喜べない人もいます。
思考回路の癖は、自分の身に同じ出来事が起こると考え方がワンパターンになりがちです。
例えばさっきの例で言うと友達に褒められて嬉しいと考える人は褒められるとなにかお返しがしたいという思考回路が反射のように頭に思い描かれるのです。
これを脇見恐怖症に当てはめて考えてみましょう。
私が人を見る→見た人を不快にするという思考回路
つまり、私が人を見るとその人が不快になるという思考回路の癖がある状態です。
認知行動療法は、思考回路の癖を直す治療法です。思い込みを無くす治療法とも言えます。
認知行動療法をやってみよう
それでは、認知行動療法を試してみましょう。
さっきの脇見恐怖症の例を用いると、
私が人を見る→見た人を不快にするという思考回路
この思考回路を書き換えてみるとどうなるでしょうか。
見た人を不快にする→しかし実際はそんなに見られたことを気にしない人もいるし、そこまで気にしなくてもいい
例えばこのように書き換えます。
そして脇見恐怖症の症状が出た時に、見た人を不快にしてしまうという考えから実際はそんなに見られたことを気にする人はいないしそこまで気にする必要は無いと考える癖をつけます。
症状が深刻なほど思い込みが強くなります。なので自分の思考回路の癖に気づき、早い段階で修正することが大切です。
そうすれば脇見恐怖症などの予防、克服、無駄なしがらみから脱出してストレス軽減、さらには自分自身を変える第1歩にもなります。
思考回路が変わったら行動も変えてみよう
脇見恐怖症が起こる場面を軽い順に並べてみましょう。
そして症状が出る場面を思い浮かべます。
思い浮かべたら、体の力を抜くことを繰り返していきます。
もし思考回路の癖が出たら、その都度合理的な思考に変えましょう。
認知行動療法のコツ
認知行動療法は自分の思考と深く向き合って理解する必要があります。
しかし自己嫌悪で自分を真っ直ぐに理解できないこともあります。
自分を知るためには時間をかけて日頃の思考回路に意識を向けることが重要です。
ゆっくり自己を見つめてやっていきましょう。
まとめ
認知行動療法は
- 思考回路の癖を発見
- 事実と違う歪んだ思考回路を修正し、合理的な思考に変える
- 修正した思考回路を定着させる
という工程で行います。
人は考えが変わると行動が変わります。逆に行動が変わると考えが変わります。
認知行動療法で少しずつ思考や行動を変えると自分自身もいい方向に変化して自信がつきます。
脇見恐怖症は自信がないことが原因の可能性もあるので、認知行動療法はそのような面からも効果が期待できます。
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